未曾有の大震災であった東日本大震災。
あれから早2年を経過しようとしております。
被災地ではまだまだ満足な復興とは言えない状況が続いているそうです。
そのような今、関係各機関が持つ膨大な災害情報=「震災ビッグデータ」から
震災の全貌を明らかにする動きが広がっています。
去年9月からNHKやグーグル日本法人、ツイッター社など8社・団体が、
それぞれが有する膨大な災害関連情報を持ち寄り、解析を試みています。
さらに、このビッグデータを利用して「新たな防災ツール」を構築しようと、
産官学を越えてさまざまなプロジェクトも立ち上がっています。
ビッグデータとは何かと言いますと、被災された方がお持ちだった
携帯電話に搭載されていたGPSデータや、カーナビに残された走行記録、
また、ツイッターのデータ等がそれに該当します。
そのデータを解析し、被災者の方々がどのように動いたか等が分かります。
個人の特定は難しいですが、一人ひとりがどの時間帯にどのように動いたか
という膨大なデータを解析する事によって、今後の防災に役立てようという動きです。
その中の一つから分かった事がありました。
後に津波が襲った地域に最初から居た人よりも、その後に津波が襲った地域に
入り込んできた人の数の方が多いという事でした。
正直、自分としてはかなり驚きました。
何故、多くの人が、危険な沿岸部を目指して動いたのか?
それは、沿岸部に居る親族を助ける為に一度、危険を承知で
沿岸部に向かったそうです。
沿岸部に向かいその後すぐに、沿岸部から遠ざかろうとする人の動きから
そのような事が分かったそうです。
これを知った時、胸を撃たれました。
情報化社会の現在、多すぎるとも思われるデータ(情報)ですが
それを生かして今後の防災に繋げるという事は、非常に大切な事だと思います。
尊い1万8500人もの死者・行方不明者を出してしまった大震災。
最後のメッセージとも言える大切なデータを生かして欲しいものです。