内閣府の有識者検討会が先月31日、太平洋沖の海溝「南海トラフ」で発生する
巨大地震の想定津波高を発表したことを受け、河津町は2日、市街地の浸水域を
シミュレーションし、松崎町は新たな対策組織を設置する方針を明らかにするなど
県内の自治体は対応に追われました。
最大21メートルの津波が襲う御前崎市の浜岡原発について、
経済産業省原子力安全・保安院は必要に応じ追加対策を講じるよう中部電力に指示。
川勝平太知事は「思っていたより危機管理は待ったなしだ」と話しました。
確かに、地震は明日・・・でもなく、今来るかもしれない物。
その対策は起こらない前にやらないと何の意味の無くなってしまいます。
最大津波高11・7メートルと想定された河津町。市街地は高いビルもありません。
2日、事前に測量してあった町内の標高を基に、最大の津波が襲来した場合、
市街地のどこまで浸水するかを防災係でシミュレーションしました。
その結果、海岸線から1キロ弱の地点まで浸水する可能性があることが判明。
同係は「これをたたき台にして、今後はこの地区の住民と意見交換し、
どこに避難するか、などの対応策を練り直す」と話しました。
20・7メートルが想定された松崎町は役場に新たな対策組織を設置する方針だそうです。
同町総務課は「できるだけ早く各課横断的な組織を作りたい」としています。
当初は役場内だけの組織にし、地区会などとの連携は後で対応します。
下田市は従来、地震と津波を一体としていた災害対策マニュアルを改訂、
津波編を独立させて対応を充実させることを決めました。
伊東市は7・5メートルと、昨年県が示した暫定値の10メートルを下回りました。
しかし「(国、県の方針を)待っていられないので、10メートル基準で避難ビル指定や
ハザードマップ策定などやれることをやっていく」といいます。
直ちに新しい対応はしない自治体もあります。富士市防災危機管理課は
「もともと検討会の想定津波高は県の第3次想定を上回ると予想していたので、
これを受けてすぐ何かすることはない」と話しています。
どこまで想定するかによって、『想定外』となってしまうのか否かが決まります。
想定していたから守れる命や財産もあると思います。
ただ、現実問題も当然あります。
国や自治体の対応もそうですが、個人で出来る対策(想定)もしておく必要が
あるのではないでしょうか。