津波の遡上(陸上での動き)

1.河川・運河・水路

河口から入り、河川に沿って遡上するタイプで、

勾配の緩い河川、運河、埋立地の水路で見られます。

内陸深くまで進みやすく、河岸堤防を越えて市街地や田畑に浸水することがあります。

2.砂浜・海岸平野

海岸が平坦で砂州や砂丘になっているところで、

アメーバが這うように進んで氾濫するタイプで、

浸水する深さは③(傾斜地形)よりは大きくないが、

影響する面積が広いのが特徴です。

低地が多いので排水しにくく、浸水期間が長くなる恐れがあります。

(仙台湾岸、九十九里浜など)

3.傾斜地形

中小河川の谷底平野や傾斜した海岸平野を遡上するタイプ。

奥まった入り江に加え、前面の海底が谷状のこともあり、

標高が高いところまで遡上する可能性が高いです。(三陸海岸、紀伊半島など)

4.段丘・護岸

海食崖や護岸など急崖が前面にあり、背後が平坦地となっているタイプで、

津波の高さが急崖を越えた時、砂浜・海岸平野型と同じ氾濫形態となります。