時価と新価について

皆さん、時価額というのは時々耳にされる事もありませんか?
テレビでも時々、時価○○万円なんていう話など。

例えば、バブルの時に建てた建物が昔は数億円したけど今だと数千万円まで価値が下がってしまったという話は耳にされた事があるのではないでしょうか?

その時価額という考え方が実は火災保険にもあり、時価額という考え方の対極になるのですが新価額という考えです。

最初に3つ程、用語の説明をします。

 

【3つの用語】

「再調達価額」とは、保険の対象と同一の構造、質、用途、規模、型、能力のものを再築または再取得するのに要する額をいいます。

「時価額」とは、再調達価額から使用による消耗および経過年数に応じた減価額を控除した額をいいます。

「復旧」とは、保険の対象と同一用途のものを、同一敷地内において修理または再築もしくは再取得することをいいます。

新価保険特約というものがあるのですが、保険金額を再調達価額基準でご契約いただきますので、損害が発生したとき、再調達価額を基準に保険金をお支払いしますので
いざというときは保険金だけで100%の復旧が可能となります。

これにより保険の対象である建物等が損害を被った場合は、支払われる保険金だけで再築または再取得が可能となります。(修繕、修理できる場合はその費用をお支払いします。)

逆に新価となっていない場合、保険金額を時価基準でご契約いただきますので、損害が発生したとき、時価額を基準に保険金をお支払いします。
保険金のお支払い対象とならない減価控除額部分は、自己負担となります。

つまり、保険証券上の保険金額(付けている額)として、同じ3000万円の保険にもかかわらず、
実際に被害があった場合、受け取れる保険金額が変わってくる契約があるのです。

最近ですと、新価契約が当たり前のようになっているのですが、昔の保険ですとそのような考え方になっていない保険もあるので、保険金額だけ見て、これだけあれば充分だ・・・と思っていたのにもかかわらず、実際もらう時は時価基準となり、完全に復旧するにはご自身のお財布からもかなりの
額を出さなければならないというケースもあります。

書いてある数字は一緒なのにもかかわらず、受け取れる額が違うなんて、分かりませんよね?

被害に遭ってしまってから、実は受け取れる額が時価額で、だいぶ前に入ったものだから今計算すると、2000万円にしかならないという事になる場合もあります。

そうなると、3000万円の被害だったのにもかかわらず2000万円しか受け取れなくなってしまいます。残りの1000万円は、ご自身のお財布から支払わなければならないという事態になります。

せっかく支払っている保険料。
ちゃんと思っているように出ないものに加入されているのだとしたら、毎月の保険料も考え方が変わってきちゃいますよね。

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