台風27号は沖縄県の大東島地方を暴風域に巻き込みながら北上しています。
台風と前線の影響で四国や近畿では断続的に激しい雨が降っていて、
気象庁は、土砂災害や洪水、暴風、高波などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、台風27号は午前4時には沖縄県の南大東島の
北北西150キロの海上を1時間に15キロの速さで北北東へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、
最大瞬間風速は45メートルで、中心の東側190キロ以内と西側150キロ以内では
風速25メートル以上の暴風が吹いています。
大東島地方が台風の暴風域に入っています。
南大東島では25日午前0時すぎに32.9メートル、鹿児島県沖永良部島でも
午前2時すぎに31.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
台風は次第に進路を東寄りに変えて北上し、26日にかけて東日本の太平洋側に
近づくおそれがあります。
西日本では台風周辺の湿った空気が流れ込んで前線の活動が活発になっています。
午前4時までの1時間には、三重県尾鷲市で33.5ミリ、
高知県四万十市中村で30.5ミリの激しい雨が降りました。
また徳島県が設置した雨量計では、海陽町で24日午後11時までの1時間に
88ミリの猛烈な雨を観測しました。
四国や九州の太平洋側では今月22日の降り始めからの雨の量が400ミリを超え、
平年の10月1か月分の雨量の2倍以上に達しているところがあります。
徳島県、高知県、それに愛媛県では土砂災害の危険性が非常に高くなっている
地域があり、「土砂災害警戒情報」が発表されています。
これから西日本を中心に雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が
降る見込みで、四国では1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。
また、大東島地方と奄美地方は25日の昼前にかけて暴風が続く見込みで、
九州南部や四国でも25日は海上を中心に非常に強い風が吹き、
海は大しけとなると予想されています。
気象庁は、土砂災害や洪水、低い土地の浸水、暴風、高波に警戒するとともに、
落雷や突風などにも十分注意するよう呼びかけています。