前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定になり、
25日は九州から近畿の広い範囲で非常に激しい雨となりました。
記録的大雨となった島根県西部の益田市では未明に、
観測史上最多の1時間に87・0ミリの猛烈な雨を記録。
大阪市でも10分間の雨量が過去最多を記録しました。
23日朝からの総雨量は島根県江津(ごうつ)市と浜田市で、
いずれも8月の月間雨量平年値の3倍を超えました。
大雨の影響で島根県では約3万7千人、
山口県では約6600人に一時避難勧告が出ました。
気象庁は、山口県と九州北部に土砂災害に厳重に警戒するよう呼び掛け、
26日夕までの24時間雨量は多い所で150ミリとなっておりました。
気象庁によると、25日は兵庫県西宮市で1時間に78・0ミリ、
熊本県阿蘇市で77・0ミリ、山口市で76・5ミリ、
大阪府豊中市(大阪空港)で66・0ミリの非常に激しい雨を観測しました。
午前10時55分までの10分間に27・5ミリを観測した大阪市では、
中心部に位置する梅田の商店街で通路が冠水。
大阪府内では100棟以上が床下浸水しました。
同府枚方(ひらかた)市の2階建てアパートでは、
建物の基礎付近の土砂が雨の影響で崩れ、住民が避難。
長崎県平戸市では国道や市道が陥没するなどし、
福岡県朝倉市では県道の法面が崩れる被害がでました。
北海道でも、上空に9月中旬並みの寒気が停滞する大気の不安定な状態が続き、
道東、道北などで局地的な大雨や雷に見舞われました。
この影響で約1700戸が一時停電したほか、
JR北海道では石北線の特急2本を含む計9本が運休、部分運休し、
約1300人に影響が出ました。
不安定な天候は今後も続くようなので、気象情報には充分気を付けて下さい。