台風11号では、栃木県で竜巻、三重県で大雨と、中心から500キロ以上
離れた地域でも大きな被害が出ました。
気象庁によると、「レインバンド」と呼ばれる帯状に発達した積乱雲が原因といいます。
今回の台風で自分自身、初めて耳にしたワードでした。
気象庁は本格的な台風シーズンを前に「離れていても油断せず警戒してほしい」
と呼びかけています。
10日午前11時半ごろ栃木県で発生した竜巻は、栃木市や鹿沼市で
477棟が被害を受けました。
台風の中心は遠く兵庫県付近にありましたが、関東上空に午前8時ごろ、
神奈川から群馬に至る南北150キロにわたってレインバンドが発生。
高さ10キロほどに発達し、昼にかけて栃木県辺りまで移動しました。
また三重県で大雨特別警報が出された9日午後5時ごろも、
台風の中心は四国の南海上でしたが、紀伊半島付近を南北200キロほどに延び、
高さ約10キロになるレインバンドが覆っていました。
気象庁によると、台風の東側には、反時計回りの渦に引き込まれるように
南から湿った空気が大量に入り込みます。
この風が別の方向から吹く風や山などにぶつかって上昇気流が生じ、
台風のへりに沿うように積乱雲が急発達します。
勢力が強く大きい台風の場合は、中心から1000km近く離れた場所でも
発生するといいます。
いつも台風が来ると、予報円周辺のみを気にしていましたが、
これからは遠く離れた台風そのものを気にする必要がありそうですね。