東北沖の海底で去年3月の巨大地震を引き起こした断層を専門家の研究チームが
初めて確認し、周辺の構造から過去にも同じような地震が繰り返し起きていた
可能性があることがわかりました。
海洋研究開発機構の研究チームは、去年3月の巨大地震のメカニズムを調べるため、
宮城県の沖合およそ250キロの日本海溝付近で船から音波を発射し、
海底の地盤の構造を地下数キロまで詳しく調べました。
その結果、海側の岩盤が陸側の岩盤に沈み込み始める「海溝軸」とよばれる付近で、
地盤がずれている面が少なくとも2つ見つかりました。
研究チームは、巨大地震の際に地下深くで起きた海側と陸側の岩盤のずれが、
海底にまで達してできた断層だとしています。
これまでこうした断層の動きにより大規模な津波が発生したと考えられきましたが、
実際に断層が確認されたのは初めてです。
このほか、断層周辺の地下の構造から東北の沖合で過去にも同じような巨大地震が
繰り返し起きていた可能性があるということです。
研究結果を基に、今後、いつ起こるか分からない地震についても
危険予知が出来るようになってもらいたいものです。