千葉県沖で気になる現象が起きているようです。
年明けから「通常とは異なる地殻変動」が見られたという事です。
陸側のプレートと海側のフィリピン海プレートの間で引き起こされる
「スロースリップ」と呼ばれるものですが、地盤が通常とは異なる方向の
南東へ6cm動いたそうです。
国土地理院は2014年1月10日、房総半島の観測データに1月2日ごろから
地殻変動が検出されたと発表しました。
通常、地震は海側のプレートがずれて陸側のプレートを引きずり込みながら沈みますが、
限界に達すると陸側プレートが反発して跳ね上げられるようになります。
この時の揺れが地震です。スロースリップの場合、プレートがずれ動くのが
ゆっくりであるため陸上で大きな地震にはつながりません。
房総半島沖で起きたものは、地盤が通常とは異なる南東の方向へ
動いたという。
このスロースリップにより必ず巨大地震が発生するとは限りません。
ずれ動いた先に、地震を引き起こすのに十分な弾性ひずみエネルギーが蓄えられている
必要があります。
東日本大震災ではこのスロースリップにより地盤が40cm動いたといいます。
今回の房総沖のずれと比べてかなり大きなズレとも言えます。
ただ、この数値だけで地震の規模は推定できないのが実情のようです。
プレートがどれだけのエネルギーを貯めているかによるそうです。
また時期は予想できないとしても、場所については東北や南海トラフではなく、
千葉県沖で間違いないそうなので、兼ねてから懸念されている
首都直下型地震も心配の一つです。
地震の予知を完全にする事は難しいようですが、
この『スロースリップ』も一つの目安として考えておく事も良いかもしれません。