68人が亡くなり、山間部で大規模な土砂災害が相次いだ新潟県中越地震から
23日で10年になりました。
被災地となった新潟県の山あいでは、過疎と高齢化が進む一方、
住民たちの間で行政の支援だけに頼らずに再建を模索する動きも始まっています。
平成16年10月23日に起きた新潟県中越地震では、およそ3800か所で
土砂災害が起き、長岡市妙見町では発生から4日後、土砂崩れに巻き込まれた
家族3人が乗った車の中から当時2歳の男の子が救出されました。
この地震では68人が亡くなり、住宅被害は12万棟余りに上りましたが、
車内など狭い空間で長期間の避難を強いられた被災者の中には、
「肺血栓そく栓症」いわゆる「エコノミークラス症候群」を発症する人が
相次いだことが問題となりました。
発生から23日で10年となりますが、地震後、長岡市と合併した旧山古志村で、
人口が47%減少するなど、被害が大きかった山あいの地域では、
地震によって加速した過疎と高齢化にどのように対応していくかが
大きな課題となっています。
一方で、地震後、長岡市と合併した旧川口町では行政機能が縮小するなか、
住民みずからがNPO法人を立ち上げ、「自立」をキーワードに行政の
支援だけに頼らずに再建を模索する動きが出るなど地域活性化のヒントに
つながる動きも始まっています。
震災で失ったものは大きいですが、今後に活かしていく必要はあります。
防災、減災に繋げる事が唯一の救いかもしれません。