宮城県と山形県にまたがる蔵王山で、19日夜、比較的振幅の大きい火山性微動が
発生し、地盤の変動を捉える傾斜計のデータに僅かな変化が観測されました。
気象庁は、蔵王山ではことし8月から活動の高まりが見られるとして、
登山などで火口に近づく際には注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、蔵王山で19日夜、地下のマグマや火山ガスなどの
動きを示すと考えられる火山性微動が3回発生し、このうち19日午後10時前には、
これまでに観測された中では比較的振幅の大きい微動が7分余りにわたって
継続したということです。
また、この火山性微動に伴って、地盤の変動を捉える傾斜計のデータに山側が
僅かに上がる変化が観測されたということです。
一方、GPSによる地殻変動の観測では特段の変化はないということです。
蔵王山ではことし8月から火山性微動が発生し、先月には、火口湖の湖面の
ごく一部が白く濁る現象も確認され、宮城県は、登山者や観光客に向けた
注意を呼びかける看板を設置しました。
気象庁は、蔵王山では8月以降地震活動の高まりが見られ、
過去には噴気孔ができたり火山ガスが噴出したりしていることから、
登山などで火口に近づく際は注意するよう呼びかけています。
甚大な被害となってしまった御嶽山の噴火もあった為、敏感にならざるを
得ませんが、注意をするに越したことはありません。
蔵王は樹氷で有名ですが、これからのスキーシーズンにも影響を及ぼして
しまうかもしれません。