多数の死傷者を出した2009年4月のイタリア中部地震で、大地震の兆候がないと
判断し被害を拡大させたとして、学者らに実刑の禁錮刑が言い渡された22日の判決について、
被告の弁護士や関係者らから非難や今後の研究への影響を懸念する声が相次ぎました。
このような判断がまかり通れば、地震頻発国の日本では
5分おきに警告を出さなければならないだろう
国立地球物理学火山学研究所の元所長だったエンツォ・ボスキ被告(70)の
弁護士は閉廷後、こう非難しました。
「上級審でも有罪なら、地震のリスクを研究する学者たちは
今後『逃げろ』という警告しか出せなくなる」と語った。
ANSA通信によると、イタリア防災庁付属委員会のルチアノ・マイアニ委員長は
「こんなことは他の国では考えられない」と判決を批判しました。
国立研究機関CNRのパオロ・メッシーナ所長は
「揺れがあるたびに住民全員を避難させなければならないということなのか」と疑問を呈しました。
中部ラクイラの地裁は22日、被告全員に求刑の禁錮4年を上回る
禁錮6年の実刑判決を言い渡しました。被告らは控訴するようです。
正確な地震予知というのは、現段階では出来ないとされております。
確かにクジラ等の動物が普段とは違う行動を取ったり、雲の形が地震前に良く見られる形
になったりと、色々ありますが、残念ながらどれも確かな予知にはなりません。
『自分の身は自分で守る』しかありません。